Isao Endo  遠藤 功

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します

講演活動についての概要を紹介します

『現場力を鍛える』『見える化』など、遠藤功の書籍を紹介します

各種メディア、各種媒体での掲載とその概要を紹介します

一流のビジネスパーソンを目指す人のための総合型ビジネススクール「カラーズ・ビジネス・カレッジ」を紹介します

「現場学」を研究し、強い現場づくりを目指す遠藤研究室を紹介します

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

連載コラム「現場通信」

Weekly現場通信 vol.353 他責vs自責

[2017-07-17]

 このコラムでも何度か紹介していますが、ソシオークホールディングスという給食事業、子育て支援事業、運行管理事業などを営む会社の現場力強化研修をお手伝いさせていただいています。
 学校や医療・介護施設などでの給食づくり、保育園や小学校などでの子育て支援、保育園やスイミングスクールなどで車での送迎をする運行管理など様々な事業を営んでいますが、一言で言えばソシオークは現場の会社です。
 会社の競争力は現場にあり。その現場をさらに強くしようと、現場力強化のワークショップをここ数年、毎年行っています。
 現場での地道な改善活動はいまや全社に広がり、1年間で3000件以上の改善レポートが寄せられるようになりました。
 今年度からは改善活動が既に定着し、成果も上げている現場の責任者やスタッフを対象にした「ステップアップワークショップ」を展開しています。現場での素晴らしい取り組みを表彰するソシオークアワードを既に受賞した意欲ある現場をさらに強くしようとする試みです。
 参加者の自己紹介の際、ソシオークアワードで「遠藤賞」を受賞したチームから記念につくったペンをいただきました。「『遠藤賞』受賞記念 みつばコミュニティ RTS+Mgirls」と刻印されています。嬉しいサプライズでした!
 ワークショップでは、トヨタの米国工場で新人社員たちにKAIZENの基本を指導するビデオを見たり、より大きな問題にチャレンジして解決するための「なぜ?」を繰り返す演習をしたり、実践的な内容を盛り込みました。
 トヨタの取り組みを見た参加者の皆さんは、「“教える”のではなく、“考えさせる”ことが大事」だと気付いたようです。現場は「戦場」です。日々の忙しさに追いまくられ、「これやって!」「こうやって!」と指示したり、教えたりすることに終始しがちです。
 しかし、それでは人は育ちません。考えさせることによってのみ人は育つ。自ら考えることができる人こそが、現場力の源泉です。
 さらに、より大きな問題を解決するためには、表面的な「症状」に対処するのではなく、「なぜ?」をしつこく繰り返し、「真因」に辿りつかなくてはいけないということも学びました。
 運行管理業務を担っているチームは、事故がなくならないという大きな問題に悩んでいます。これまでは、ともすると運転を担当するドライバーさんたちが高齢化し、そのスキルの未熟さや経験の浅さなどが理由なのだと考えがちでした。
 しかし、「なぜ?」を繰り返していくと、本当の原因はドライバーさんたちではなく、彼らを管理する自分たちにあるのだと気付いたのです。ドライバーさんたちとのコミュニケーション不足、ひとり一人の技量や経験を見極めた上でのアドバイス不足など、まだまだ自分たちでやるべきこと、できることがあるのに、ドライバーさんたちに原因を押し付けていたのです。
 この気付きは決定的に重要なことです。私たちはどうしても責任を他人に転嫁し、他責にしがちです。しかし、それでは問題は永遠に解決しません。
 他責ではなく、自責で問題と真正面から向き合う。これが現場力をさらに高めるためのポイントなのです。

 今週末からネパールに出張してきます。なので、来週のこのコラムはお休みさせていただきます。次回は7月31日(月)の予定です。お楽しみに!

[今週の出会い]

 会食のお土産にプレミアムバーボンの逸品、BOOKER’Sをいただきました。6~8年樽熟成させた深い味わい!実は私は大のバーボン好き。若かりし頃、米国留学した際には、ケンタッキーなどのバーボン工場を何ヶ所か訪ねたことがあります。昔を思い出しながら、楽しみたいと思います!

[今週の出会い]

 散歩中にペットショップでひと休み中のシナです。さすがに炎暑の夏の散歩は厳しい!夕方は日が暮れかかる6時半頃に散歩します。涼しいペットショップで一息入れて、元気に帰宅します。