Isao Endo  遠藤 功

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

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早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します

講演活動についての概要を紹介します

『現場力を鍛える』『見える化』など、遠藤功の書籍を紹介します

各種メディア、各種媒体での掲載とその概要を紹介します

一流のビジネスパーソンを目指す人のための総合型ビジネススクール「カラーズ・ビジネス・カレッジ」を紹介します

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連載コラム「現場通信」

Weekly現場通信 vol.224 ゼミ合宿

[2014-09-29]

 9月20~21日の1泊2日で早稲田大学ビジネススクール遠藤ゼミ恒例のゼミ合宿を行いました。今回の行き先は北海道・旭川。現役ゼミ生7名、OB2名、秘書の山下さん、そして私の総勢11名で濃密な時間を共有しました。
 最初の訪問先は臼井鋳鉄工業。大正14年創業の小さな鉄工所です。従業員数は11名。主力製品はマンホールの鉄蓋。北海道内の市町村が独自にデザインした鉄蓋を生産しています。
 しかし、鉄蓋の需要は大きく減少しています。それだけに依存していたのでは生きていけません。昭和30年代には北海道に20社ほど鋳造メーカーがあったそうですが、今残っているのはわずか2社。過去と同じことをしていたのでは生き残っていけません。
 そこで4代目社長の臼井憲之さんは新たなことに果敢に挑戦しています。私たちが通されたのは、工場事務所の2階に設置されたAVルーム。大きなスクリーンと共に、様々なスピーカーが置かれたお洒落なスペースです。
 なんと臼井鋳鉄はCASTRONというブランドで鋳鉄製のスピーカーを製造・販売しているのです。鋳鉄製のスピーカーは世界初だそうです。まだ数は少ないものの、その音質に魅了され、ミュージシャンやオーディオスタジオなど根強いファンが広がりつつあるそうです。
 スピーカーだけではなく、ジンギスカン鍋やすき焼き鍋などのクッキングウェアも製造・販売しています。若村さんと山下さんの女性人は早速購入していました。中小のものづくり企業はこうやって未来を切り拓いていくんだというお手本を見せてもらいました。
 初日の夜は、旭川市内の鮨屋で宴会。その後のカラオケで異様に盛り上がり、なぜか上半身裸でみんなで踊り狂っていました。

 翌日、何人かの“撃沈者”と共に向かったのは、旭山動物園。いわずと知れた最北の人気動物園です。2010年に出版した『未来のスケッチ』の取材で何度も訪れた思い出深い動物園です。
 幸運なことに、坂東元園長直々に1時間ほどお話を伺うことができました。坂東さんの動物たち、そして動物園に対する熱い思いは、益々大きくなるばかりです。来園者が減る中で、自分たちで何ができるのかを考えて始めた「ワンポイントガイド」のお話や、来る人の数を増やそうとするのではなく、来てくれた人の満足度を高めることに努力したお話など、経営に役立つヒントが満載でした。
 中でも、「珍しい動物がいないのが強み」というお話は経営戦略の本質を突いています。珍しい動物にばかり固執する動物園が増える中で、珍しい動物がいないのはマイナスどころか強みなのだと考える逆転の発想はまさに戦略思考そのものです。
 お話を伺った後、ゼミ生たちはめいめい動物園の展示を楽しんでいました。私も昨年オープンしたかば館などを堪能しました。
 旭山動物園を後にして向かったのは、男山酒造り資料館。北の灘と呼ばれる旭川を代表する酒造メーカーです。全国に「男山」を名乗る酒は多いですが、ここが本家だそうです。酒造りの説明を受けた後、中には試飲を楽しむゼミ生も。
 あっという間のゼミ合宿でしたが、熱い思いと行動力の重要性を肌で感じた2日間でした。

[今週の出会い]

 臼井鋳鉄製CASTRONです。私はオーディオに詳しいわけではありませんが、音の広がりと延びがとても素晴らしいなと思いました。デザインもお洒落です。
 自宅のオーディオを買い換える時は、ぜひ手に入れたいと思っています。

[今週のシナ]

 散歩の後、ソファで爆睡するシナです。涼しくなったので、散歩も長めになりました。そのせいか、帰ってくると気持ちよさそうに眠っています。