Isao Endo  遠藤 功

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

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早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します

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『現場力を鍛える』『見える化』など、遠藤功の書籍を紹介します

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連載コラム「現場通信」

Weekly現場通信 vol.260 五能線

[2015-07-06]

 3月のこのコラム(vol.247)で秋田~青森を走る五能線の取材についてご紹介しました。「日本で一番乗ってみたいローカル線」として有名な五能線、そしてそれを支えるJR東日本秋田支社の現場力や地域社会との連携を題材としたビジネスノンフィクションを執筆する予定です。
3月の取材の時には肝心の「リゾートしらかみ」に乗ることができなかったので、今回改めて取材第二弾に行ってきました。今回はこの本を出版してくれるPHP研究所の藤岡岳哉さん、大村まりさんにもご同行いただきました。現地では秋田支社の白石敏男支社長、保坂善之課長、柴田亜希子さんをはじめ数多くの皆さんに大変お世話になりました。
 秋田支社で何人もの方々に取材させていただいた後、いよいよ「リゾートしらかみ」に乗車です。「リゾートしらかみ」には3つのタイプの列車が走っています。「青池」編成、「くまげら」編成、「橅」(ぶな)編成の3タイプですが、今回乗車したのは「青池」編成。
 まずびっくりするのが、ゆったりしたボックス席の広さと窓の大きさ。4人掛けですが、どう考えても6人は座れます。窓の大きさも半端ではなく、眺望を堪能することができます。
 しかも、この座席は1席わずか520円の指定料金のみ。「リゾートしらかみ」は特急列車ではなく、普通の快速列車扱いなので、特急料金やグリーン料金はかからないのです。これでは「日本で一番切符がとれないローカル列車」と呼ばれるのも頷けます。

 今回乗車したのは秋田から鰺ヶ沢まで。日本海岸沿いの絶景ポイントをいくつも通りながら、絶景を楽しみました。海沿いを走る列車はいくつもありますが、これほど海岸線ぎりぎりを走るのは五能線だけ。海辺までわずか数メートルのところを走ります。
 絶景ポイントでは速度を落として運転します。観光客が景色を楽しんだり、写真を撮るのに配慮したサービスです。一部の編成では、人気の観光スポットである「千畳敷」駅で15分停車し、散策することができます。
 五能線から見る景色は、手つかずの自然だけではありません。過疎となり、寂れているとはいえ、手つかずの集落にも心が惹かれます。日本の原風景がここには残っています。3時間ほどの乗車時間はアッという間の出来事でした。
 古い歴史があるとはいえ、五能線は廃止も検討された地方の赤字路線でした。それがJR東日本秋田支社と地域の人たちの熱い思いと知恵によって、人気の観光路線として復活しました。「お荷物」と言われた鉄道がどうやって再生、復活したのか?この本ではその「熱い物語」をご紹介したいと思っています。

取材に出掛けたのは平日でしたが、「リゾートしらかみ」だけでなく、帰りの新幹線や宿泊したホテルも満員御礼。ちょうど「大人の休日倶楽部」の期間中と重なったようで、どこもかしこも大賑わいでした。


[今週の出会い]

 青森では津軽鉄道に乗ることができました。冬場のストーブ列車などが有名で、人気のローカル鉄道です。沿線には太宰治ゆかりの「斜陽館」もあり、訪ねてきました。その模様は次回のコラムでご紹介します。
 津軽鉄道の切符は懐かしい硬券。この切符だけで、感涙ものです。あまりにももったいないので、車掌さんにお願いして記念にもらってきました。

[今週のシナ]

 ソファでお休み中のシナです。梅雨の雨模様が続くので、シナはあまり散歩にいけません。ソファで外を眺めながら、「散歩したいな~」とため息をついています。