Isao Endo  遠藤 功

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

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早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します

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『現場力を鍛える』『見える化』など、遠藤功の書籍を紹介します

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連載コラム「現場通信」

Weekly現場通信 vol.267 鉄道の国

[2015-08-31]

 前回のコラムで紹介したように、現在、JR東日本の五能線についての本の執筆準備を進めています。五能線は「日本で一番乗ってみたいローカル線」「日本で一番チケットがとれないローカル線」として知られる人気のローカル線です。
 JR東日本秋田支社の全面的ご協力をいただき、これまで2度取材を行い、たくさんの資料をいただきました。そうした資料を現在、丹念に読み込んでいます。
 ただ、そうした資料だけでは、五能線が再生に取り組んできた背景が十分には理解できないので、鉄道に関する本を片っ端から本屋で買い漁り、読んでいます。
 本屋に行って、ビックリするのは、鉄道に関する本の充実ぶりです。私が行ったのは地元の街の本屋で、都心の丸善や紀伊国屋、八重洲ブックセンターなどではありません。
 にも関わらず、棚3つにあらゆるジャンルの鉄道本が用意されていました。様々な車両の車両編成だけをまとめた本、主要な鉄道駅の線路の分岐を示す本など、マニア以外に誰が買うんだろうと思うような本が平然と並べられています。
 専門店なら理解できますが、普通の街の本屋なのです。いやはや、「日本は鉄道の国なんだな~」と改めて感じました。
 私が買ったのは、今流行りの観光列車やリゾート列車に関するムック本や地方鉄道に関する本などです。観光列車ブームであるのは知っていますが、これだけたくさんの本が出版されているのを知って驚きました。写真は私が買った本の数々です。
 そして、それらの本のすべてで五能線が取り上げられています。観光列車のパイオニアなので、当然と言えば当然なのですが、そのどれもが五能線を「ナンバー1」に上げています。
 たとえば、「別冊宝島」の「乗りたい!鉄道完全ランキング」というムック本では、「日本一美しい鉄道風景」「心躍る、車窓の大パノラマ」「愛しのJRローカル線」の3部門で、五能線が1位に選ばれています。
 その一方で、JR東日本についてのムック本を読んでいると、JR東日本管轄の在来線66路線の旅客運輸収入ランキングが掲載されています。それによると、五能線は全体の59位。下から8番目です。観光列車として圧倒的な人気を誇る五能線ですが、経営として見れば簡単ではありません。
 それでも人気が高まり、五能線に乗るために全国各地から秋田や青森に足を運ぶ人が増え、地元にお金が落ち、潤うのであれば、五能線の存在価値はきわめて高いわけです。
 単純な路線の収支だけでなく、大きなビジネスモデルとして理解することによって、ローカル線の賢い活かし方があると思っています。9月後半に3度目の取材に行く予定ですが、今から楽しみにしています。

[今週の出会い]

 五能線に関する資料類を読んでいたら、前回の取材で津軽鉄道に乗車した際に購入した絵葉書が出てきました。その写真が美しくて、思わず見惚れてしまいました。
 満開の桜の中を走る列車、夕日の中を行く列車、雪をかき分けて進む列車など、それぞれに風情があります。津軽鉄道も私のお気に入りのローカル線です。

[今週のシナ]

 シナは病院で診察を受け、腰痛が収まってきたので、散歩のお許しが出ました。でも、まだ長時間の散歩や坂の上り下りは禁止です。
 写真は散歩に行けない時の様子です。散歩に行けないフラストレーションから、ソファのカバーを歯で咥えて振り回し、まるでカバーを身にまとったようになってしまいました。笑えます!