Isao Endo  遠藤 功

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

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早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します

講演活動についての概要を紹介します

『現場力を鍛える』『見える化』など、遠藤功の書籍を紹介します

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連載コラム「現場通信」

Weekly現場通信 vol.13 イントロダクション合宿

[2010-04-05]

3月27~28日の土日に早稲田大学ビジネススクール(WBS)に4月に入学する夜間主MBA・MOTの学生たちを集めた「イントロダクション合宿」を逗子の湘南国際村で行いました。これは入学に先立ち、教員・学生が集まり、お互いを知ると同時に、いくつかのケーススタディを体験して、ビジネススクールの授業のやり方に慣れてもらおうというのが目的です。
 2010年度の夜間主の入学者はMBA・MOT合わせて93名。入学者を集めるのに苦労しているビジネススクールが多い中、WBSの夜間主プログラムは3倍以上の倍率。厳しい選抜をくぐり抜けてきた優秀な学生が集まりました。所属している企業も錚々たる名前ばかりです。

 この合宿は去年から始めましたが、去年は夜間主MBAのみ約50名の参加者でした。今年からMOT(技術経営:Management Of Technology)が夜間主に移ったこともあり、今年の参加者は80名以上。教員と事務スタッフを含めると約100名という大規模なものとなりました。(写真は西山茂先生の会計・財務の基礎についての講義風景)

 
 私は合宿の最初に「MBA・MOTプログラムディレクター」(ビジネススクールの責任者)として歓迎講演を行いました。私が新入生に伝えたかったのは、「2010年というこのタイミングにWBSに入学することの意味を考えてほしい」ということ。つまり、大きな岐路を迎えている日本という国の未来を担う気概を持ってビジネススクールで学んでほしいということです。
 昨年12月に出版した「競争力の原点」の中で触れたように、私は今の日本経済、日本企業の閉塞感は単にリーマンショックに端を発した景気低迷だけが理由だとは思っていません。そうした景気波動に伴うものではなく、より根本的な構造的問題だと思っています。
 私は昭和31年(1956年)生まれですが、その年に刊行された経済白書のタイトルは「もはや戦後は終わった」。それから50年余。日本は国民を挙げた勤勉と努力で世界2位の経済大国にまで登り詰めてきました。
 しかし、その成長サイクルはピークを越え、そのベクトルは下方へと向かっています。その下げ幅をなんとか小さくしようと汲々としているのが、今の日本の姿です。ピークを迎えた過去の成長サイクルにしがみついていても、けっして未来は見えてきません。
 しかし、「過去50年の終焉」は「次の50年の入り口」でもあります。今この時を「終わり」と見るのか、「始まり」と見るかで、考えるべきこと、やるべきことは大きく変わってきます。WBSで学ぶ学生は「次の50年を設計する」という気概で学んでほしい。これが私が伝えたかったメッセージです。
以前このコラムで紹介した中国のチェンメイ。何の縁もゆかりもない欽州という地方都市でたった一人で専門学校を立ち上げ、急成長させている起業家です。そのスピリットこそ、今の日本に必要なものです。WBSから「21世紀の本田宗一郎」「21世紀の松下幸之助」が生まれることを私は本気で願っています。
 私自身は今年から夜間主MOTのゼミを担当することになりました。といっても、昨年入学した全日制MBAのゼミ生がまだ在学していますので、今年は昼も夜もゼミ指導をすることになります。全日制と夜間主の学生同士の交流も積極的に行って、刺激的で、知的好奇心に満ちたゼミにしたいと思っています。

[今週の出会い]

 この3月に退任されたWBSの梅津祐良教授の慰労会での記念ショット。梅津先生は人材マネジメント、リーダーシップ論の専門家。WBSでは入試の責任者を長年お努めいただき、特にアジアを中心とした優秀な留学生を集めていただくのにご尽力いただきました。ご苦労様でした!

[今週のシナ]

 桜とシナ。七分咲きの桜並木をシナと散歩しました。休日の午後は、1時間半近く歩きます。花冷えの日でしたが、シナは春の到来を楽しむように、しっぽフリフリで元気に歩いています。